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食事が重要な2つの理由。筋トレより食事制限のほうがツライのはなぜか

前回の記事で予告していた通り、今回から数回に渡ってボディメイク/ダイエットにおける「食事」の方法をお伝えしていきます。このところ「筋トレ」に的を絞ってお話ししていましたので、食事に関わる知識をおさらいしておきましょう。

摂取カロリー < 消費カロリー

この不等式を成立させることが、ボディメイク/ダイエットで体脂肪を減らすための“大原則”ですね。消費カロリーは「基礎代謝」「生活活動代謝」「DIT(食事誘発生熱産生)」の3つに分けることができます。

これまで「筋トレ」の必要性をお伝えしてきたのは、もちろん筋肉によってボディラインをつくり上げるためです。しかし同時に、意図して消費カロリーを増やせる「基礎代謝」「生活活動代謝」を高めるためでもありました。

消費カロリーが摂取カロリーを上回るには?

さて、大原則である不等式をシンプルに言葉で表現すればと「食べた以上に消費すること」でしょう。つまり、これまでお伝えしてきたように“積極的にトレーニングをする”ことで、体脂肪を減らすわけですね。

しかし、まったく同じ意味のまま、真逆の表現に言い換えることもできます。「消費する以上に食べないこと」ですね。これこそ、これから“食事編”でお伝えする内容になります。“食事を制限する”こと、で体脂肪を減らすわけです。

食べる分のカロリーさえ減らせばOKか?

「要は1日に摂取するカロリーを減らせばいいんのでは?」という声が聞こえてきそうですね。おっしゃる通りです。しかし、それは大前提だと考えてください。これまで何度も「食事を“制限”する」とお伝えしてきました。

ですから「カロリーを制限する」ことだけが大切だというように感じられても無理はありません。しかし、ボディメイクでの食事のポイントは「何を“食べながら”カロリーを減らすか」です。このポイントこそ「ボディメイク」が、単純に食べないことで体重を減らす「ダイエット」との根本的な違いです。

さて、本題に入りましょう。

食事を制するものは、ボディメイクを制する!

これまで「筋トレ」に関する多くの知識をお伝えしてきました。効果的に筋トレをおこなうことは、ボディメイク/ダイエットを成功させるための“絶対条件”です。

それでも敢えて言います。ボディメイク/ダイエット成功の鍵は「筋トレ」よりも「食事」が握っていると。では、その理由をお伝えしましょう。

食事が重要な理由「肉体編」

まず、“肉体的”な理由から。たしかに“筋肉を大きくする”ためには、筋トレによって筋肉を刺激する必要があります。しかし、いくらトレーニングをしても、筋肉の素になる栄養を“食べなければ”筋肉は大きくなりません。

詳しくは後述しますが、取るべき栄養をしっかりと摂取した上で、減らすべき栄養を制限することが必要になってきます。この“バランス”が非常に難しい。

バランスを誤れば、“カロリーを制限”するつもりが、“栄養を制限”することになりかねません。理想のカラダをめざした結果、健康状態が悪化してしまうようでは本末転倒です。

また、痩せるために、いくらトレーニングで脂肪を減らしても、それ以上に“食べれば”脂肪はついてしまいます。陥りがちなのが、トレーニングをすることで今まで以上に空腹を感じ、食べ過ぎてしまうことです。

消費した以上のカロリーを摂取してしまい、「運動してるのに、痩せない」と首をかしげることになってしまいます。

食事が重要な理由「精神編」

さらに“心理的”な理由もあります。もちろんトレーニングはつらいでしょう。わざわざジムに通うのは面倒くさい。ウエイトは重いし、翌日は筋肉痛で着替えもままならない。有酸素運動も同様です。ランニングは苦しい。汗だくになるし、雨にも降られる。費やす時間だってバカになりません。

でも、どうでしょうか。「嫌だ、嫌だ」と言いつつも、トレーニング中は、アドレナリンが出て高揚感がうまれる。トレーニング後は、「今日もやりきった」という達成感につつまれる。翌日にやってくる筋肉痛でさえ、トレーニングの成果に“合格”とお墨付きをもらったようで、どこか誇らしい自分がいる。このように、トレーニングには日常のストレスを発散できるという良い副作用があるわけですね。

実は筋トレよりも食事制限の方が精神的にキツイ

ところが食事制限はそのような作用はありません。栄養成分表とにらめっこしながら、地道に食品を選ぶ。好きな食べ物の代わりに、栄養価を優先して野菜やたんぱくな鶏肉を食べる。友人との外食時には心のどこかで食事を制限していることが気になり、飲み会では羽目を外すこともできない。

選択の連続、我慢の連続、気遣いの連続。これは少しストイックな例えだったかもしれませんが、日々ストレスが蓄積されていくことは避けられないでしょう。食を我慢したストレスを、挙句の果てに食で発散してしまい自己嫌悪に陥ることは、誰もが通る通過儀礼のようなものではないでしょうか。

結論

食事制限の為のメンタルトレーニングと正しい知識が大事

いかがでしょうか。少し憂鬱な気分にさせてしまったかもしれません。しかし、必ず訪れる事態を想定しているだけで“メンタル”のダメージは大きく違ってくるはずです。誰もが途中でボディメイク/ダイエットを挫折しそうになります。

そんな時にこのような前知識があれば、踏みとどまるための“防波堤”として機能します。

次回以降の記事でお伝えする、栄養学に基づく食事は、いわば医学に基づく“処方薬”のようなものです。正しい知識を武器に、食事制限を乗り越える方法を学んでいきましょう。

ライター 福田俊平

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