前回のストレッチ特集はいかがでしたか?このシリーズも早いもので第7回目です。諸々の疑問が解決されてきて、そろそろ否が応でも実践的な筋トレのことを知りたいと感じ始めているのではないでしょうか。ここからはより実践的な面にフォーカスを絞ってお伝えしていきます。
「速筋or 遅筋」どちらがダイエットに効果的か?
これまで何度もボディメイク/ダイエットにおける筋トレの重要性を説いてきました。それは筋肉をつけるためですが、筋肉と一概に言っても、2つの種類に分けることができます。それが「速筋」と「遅筋」です。「筋肉は筋肉でしょ。
どうせ全身鍛えるから関係ない」と思われるかもしれません。しかし、決して関係ないなんてことはありません。むしろボディメイクにおいては“特に分けて考える”必要があります。その理由をこれから詳しくお伝えします。
答え「目標とする理想のカラダによって選ぶべき」
「速筋」とは
速筋は、大きな力を生み出すことができ、瞬発力に優れた筋肉です。そのため、100m走やウエイトリフティングなど、“筋肉の爆発力”が必要なスポーツでは、主にこの速筋を使います。筋トレもここに含まれますね。速筋は最大筋力の50%を超える力が必要になると機能し始めます。
そのため日常生活では速筋を刺激するほどの負荷はかけづらいのです。ということは意識して鍛えないとどんどん使わなくなり、小さくなってしまいます。
ボディメイク/ダイエットではどのように影響するのでしょう。速筋は鍛え上げることで、大きな力を発揮できるとともに、たくましい筋肉を形づくることができます。「たくましい筋肉」「筋骨隆々とした肉体派」「逆三角形ボディ」などをめざす方は、積極的に速筋を鍛えて大きくしていきましょう。
「遅筋」とは
遅筋は、瞬発的なパワーは期待できませんが、長時間、力を維持することができる筋肉です。そのためマラソンやロードレースなど“筋肉の持久力”が必要なスポーツでは、主に遅筋を使用します。有酸素運動もここに含まれます。遅筋は必要な力が最大筋力の50%以下のときに機能し、運動を開始してすぐ使われます。
ボディメイク/ダイエットの観点ではどうでしょうか。遅筋は脂肪をエネルギー源として使用するため、体脂肪を減少させることができます。また、鍛えてもあまり筋肉が大きくならないことも認識しておく必要があるでしょう。「細マッチョ」「体脂肪率一桁」「スタイル美しいモデル体型」などをめざす方は、有酸素運動を積極的に取り入れ、遅筋を鍛えてながら体を引き締めていきましょう。
理由「速筋は大きく、遅筋は体型を引き締めやすいため」
速筋と遅筋の鍛えやすさを比較すると、どうでしょうか。速筋は日常生活では鍛えづらく、小さくもなりやすいとお伝えしました。しかし、それは裏を返すと非日常の刺激、つまりトレーニングによる高負荷な刺激に対して、敏感に反応して大きくなってくれることを意味します。鍛えやすく、落ちやすい、諸刃の剣のような筋肉です。
さて、中年を過ぎた男性の皆さんは、「実はハリウッドのアクションスターのような体型にずっと憧れている。けれどさすがに年齢には逆らえない」とお嘆きではありませんか。実は年齢が幾つになろうとも速筋はトレーニングで大きくなることが判明しています。「柔らかな物腰とは対照的に、鋼のような肉体のベールを纏う」。そんなちょいワルオヤジを志すあなたにとって、ささやかなエールになれば幸いです。
「全体 or 部分」どちらが効果的か?
さて、さきほどは「速筋か、遅筋か」をテーマにしつつも、あからさまに“ムキムキボディ”を応援する形になってしまいましたが、今回は“スラッとスタイル”を贔屓にさせていただきます。
「痩せない…」「痩せます!」「痩る?」「痩せれば…」「痩せろっ!」と“痩せる”の五段活用を日々呪文のように唱えているみなさま。これから、ある“魔法の言葉”について検証していきたいと思います。それは“部分痩せ”。ダイエットを挫折する方にとって、半信半疑どころか眉唾物と捉えられていてもおかしくない言葉ですよね。しかしその真偽はどうなのでしょうか。生理学的な見解を参考にしながら、解明していきます。
痩せたい2つのパターンとは
ダイエットといえば、ウォーキングやエクササイズといった有酸素運動で汗を流す姿を多くの方がイメージされるのではないでしょうか。ボディメイク/ダイエットの観点からも、有酸素運動が脂肪を燃焼させるために有効であることは、これまでお伝えしてきた通りです。
ところでどうでしょう。ダイエットを決心するにいたった経緯を大別すると、2つのパターンがあるように思うのです。
カラダ“全体”が気になるパターン
一方は、「知らない間に体重が増えていた」「ぽっちゃり体型を変えたい」といったカラダ“全体”が気になる方。
カラダのある“部分”が気になるパターン
もう一方は「職場や過程でぽっこりお腹を指摘された」「最近、なんだか二の腕のお肉が落ちない」といったカラダのある“部分”が気になる方。
もし後者の場合であれば、部分的な脂肪の蓄積をピンポイントで解消できさえすれば、目標へ最短距離でアプローチできるわけです。また、ピンポイントでボディラインをデザインすることができれば、ボディメイク/ダイエットの観点からも非常に有効な方法になるでしょう。
しかし残念なことに、これまではいわゆる“部分痩せ”は不可能だといわれてきました。みなさんも実感としてはどうですか?よく動かす部分の筋肉が引き締まっている気がしませんか?とはいえ、それが“脂肪を燃焼している”からだという確信も持てないはずです。
ところが最近になって「筋トレ」をメインに、「エクササイズ」と「食事制限」を並行しておこなうことで“部分痩せ”が実現できる可能性が出てきました。その秘密が、とある“ホルモン”に隠されていたのです。
答え「部分痩せの可能性がようやく見えてきた」
これまで、ホルモンは内臓の組織から分泌されるというのが定説でした。しかし近年の研究により、一定以上の強度で収縮を繰り返した筋肉からも、周辺組織に対してホルモンが分泌されることがわかってきました。
ホルモンの名称は「マイオカイン」というのですが、重要なのはその中に含まれる物質「インターロイキン-6」。略称「IL-6」と呼ばれるこの物質は、造血や炎症反応の際に、細胞同士の連絡係として働いています。どうやら「IL-6」が脂肪を分解する働きも担っているというのです。
このような発見により、よく動かす筋肉の周辺組織は筋肉のエネルギー源として利用される可能性が高まってきたのです。その周辺組織にはもちろん脂肪も含まれます。
理由「筋肉から分泌されるホルモンに、脂肪を分解する物質がある」
さらに別の実験では、中性脂肪のひとつである「グリセロール」の値が、運動した部位と休息状態の部位とで異なることもわかりました。つまり、運動によって筋肉を刺激すると、動かした筋肉周辺の脂肪を分解しているという理論が、仮にも成り立つわけですね。
この“部分痩せ”理論を仮にボディメイクに反映するとすれば、果たしてどのような方法が有効でしょうか。まず、ピンポイントで引き締めたい部位を動かすことはすぐに思いつくでしょう。さらに、トレーニングの動きを邪魔する脂肪周辺の筋肉を積極的に動かせば、筋肉の可動域を広がり効果的ですね。しかも、筋肉の発達とともに皮膚が引き上げられて引き締まるので、皮だけがたるむような状況も防げるわけです。
まだ現段階では“部分痩せ”という考えは推論の域を出ていません。しかし、たとえ推論が間違いだったとしても、気になる部位を積極的に鍛えること自体は悪いことではありません。これからも科学の進歩に期待するとともに、日々のトレーニングに励みましょう。
ライター 福田俊平
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