筋肉を増やしてマッチョになりたいなら、筋肉を構成する筋タンパク質の合成量を上げ、分解量を上回るようにすることが必要です。筋タンパク質の合成を増やすのは、
- タンパク質摂取
- トレーニング
の二つです。
タンパク質の摂取については、効果的な摂取タイミングや摂取パターンについて下記で説明しました。
今回は、効果的なトレーニングのセット数についてスポーツ運動生理学の観点から見て行きましょう。
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高強度トレーニング単発or低強度トレーニング複数回?
筋トレをしているときっと誰もがふと考えることですが、厳しい筋トレを短時間でこなすのと、軽い筋トレを長時間繰り返すのと、どちらの方が筋肉アップには効果的なのでしょうか?
2009年にアメリカスポーツ医学会から発表されたレジスタンストレーニングのガイドラインによると、高強度(1RMの70%以上)のトレーニングを行うことで効果的に筋肥大をさせることができるとされています。1RMというのは1回で持ち上げることができる最大重量です。
しかし、最近は筋タンパク質の合成率などを測定することができるようになり、考え方は変わりつつあります。現代のスポーツ運動生理学では、低強度のトレーニングを複数回行い総合的に負荷量を高めれば、高強度のトレーニングを単発で行った時と同じ、またはそれ以上の筋タンパク合成効果が得られると考えてられています。
トレーニングは何セットこなすのが効果的か?
アメリカスポーツ医学会から発表されたガイドラインによれば、高強度のトレーニング1セットで筋肥大が可能ということなのですが、最近のスポーツ運動生理学の考え方に従って低強度トレーニングを複数回というトレーニング法を実践するとしたら、一体何セットほどトレーニングを繰り返せば良いのでしょうか?
1セットvs複数回セット
いくつかの研究結果を統合したデータによると、1セットよりは複数セットトレーニングを行なった方が筋肥大は増加するということが分かりました。さらに1セット、2〜3セット、4〜6セットを比較すると、最も筋肥大の増加が低いのが1セット、最も筋肥大の増加が高いのが4〜6セットということが分かりました。
ただし、2〜3セットと4〜6セットにはには大きな差がなく、3セット以上のトレーニングを行なっても効果はそれほど大きく変わらないということも分かっています。
3セットvs6セット
筋タンパク質の合成を高めるために最適なトレーニングのセット数はいくつなんだ?という疑問に関して、イギリスの大学が検証実験を行なっています。12人のトレーニング歴の無い男性を対象に行われました。
条件:低〜中強度(1RMの40%)のトレーニングを行う
グループ1:3セット
グループ2:6セット
トレーニング後、筋タンパク質の合成率はグループ1と2で大きな差は現れず、むしろグループ1の方が合成率が高かったのです。
運動強度を増やして同じ実験をしました。
条件:高強度(1RMの75%)のトレーニングを行う
グループ1:3セット
グループ2:6セット
こちらの結果も、グループ1と2で筋タンパク質の合成りつに大きな変化はありませんでした。トレーニング後1〜2時間後にはややグループ2の方が高い合成率を記録していますが、2〜4時間後には両者に差がなくなります。
筋トレは3セット
以上の検証結果を踏まえると、筋トレをするなら3セットが最適なセット数だということになります。3セットを超えると、筋タンパク質の合成量を多少増やすことはできても劇的な増加は見込めません。超キツイトレーニングを単発で行うよりも、低強度のトレーニングをやりすぎるよりも、低強度トレーニングを3セット程度に調整して運動をする方法が効率的に筋肥大を促せるということです。
セット間には休憩を挟んで!
トレーニングのセットの間には、休憩を挟むことでより効率的に筋肥大を促すことができます。
セット間の有効な休憩時間については、イギリスの大学でトレーニングをしている16人の男性を対象に実験が行われています。
条件:中〜強度の筋トレをめちゃくちゃ疲れるまで行う×4セット
グループ1:セット間に1分間の休憩をする
グループ2:セット間に5分の休憩をする
結果、トレーニング後の0〜4時間はグループ2の筋タンパク質の合成率がグループ1よりずいぶん高くなることが分かりました。トレーニングから24時間が経過した時点では、二つのグループの合成率は同じになっています。
筋トレをするなら、
- 低〜中強度のトレーニング×3セット
- セット間の休憩は長めに5分
この二つのポイントを押さえながら行うと効率的に筋肥大できるということですね!
あー、スッキリ。次回からの筋トレメニューがなんとなく決まったなーと思った人、ちょっと待って!セット数に関しては、また別のデータ検証結果が出ているのでそちらを見てみましょう。
最適なセット数はトレーニングの経験・レベルによって異なる
トレーニング経験の有無やそのレベル(初級、中級、上級)によって、効果的なセット数に変わりはないのでしょうか?1日3セットを週1で行うのと、1日4セットを週複数回行うのではどちらの方が効果的なのでしょうか?
そんな疑問を解決しようと、複数の研究結果を統合し分析するメタアナリシスが行われました。
比較された条件は次の3パターンです。
パターン1:1週間の総セット数が5回未満
パターン2:1週間の総セット数が5〜9回
パターン3:1週間の総セット数が10回以上
分析の結果、金肥大の効果は、トレーニングの内容・経験・レベルに関係なくセット数が多ければ多いほど効果的ということでした。
そして総セット数ですが、最適なセット数はトレーニングの経験・レベルによって異なるという結果が導き出されました。
上級者 1日に3〜4セット 週に3回以上
トレーニング初級者・中級者は無理をせず2〜3セットの筋トレを週2、3日、上級者ともなるとそれだけでは本人の気持ち的も筋肉的にも物足りないでしょうし、3〜4セットを週に3日以上行うと良いようです。
結局ここまで読んでいただいてこんな結論でアレですが、やっぱりセット数の目安は3でOKということです。
- 低〜中強度のトレーニング×3セット
- セット間の休憩は長めに5分
- 筋トレの経験・レベルに応じてセット数と筋トレを行う頻度を調節
というポイントを押さえて、筋トレメニューを考えてみて下さいね!
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